・チーチャンらしき男性の「正体」
「最初はとても緊張した、でも今はとてもリラックスしています」と話をしてくれた。チーチャンらしき男性が話を始めると「今からランジャン兄さんが来ます」という。MBAの試験が早めに終わったようだ。チーチャンらしき男性は、ここでの日本語の出来なさっぷりについて、ランジャン兄さんには内緒でお願いしますと真剣だがお茶目な表情でお願いしてきた。ランジャンは偉大であり、厳しい人なんだろうと想像する。
16時頃、駅のカフェにランジャンが現れる。バラナシぶりに会うランジャン、一緒にいるだけで強い安心感を感じる。ランジャンが「今日はチーチャンが具合が悪くて一緒に二人には同行できなかったんだ。それだと大変だろうからと思って、急遽、チーチャンのお友達を向かわせたんだよ」という。どうりで、ここにいるチーチャンらしき男性と、ランジャンとは体格も顔も違うのだなと。会った時に具合が悪いといったのは、ランジャンの弟が具合が悪いという意味だったようだ。ランジャンのふるさと「ピロタ村」と名前を出しても、チーチャンらしき男性が「ポカン」としていたのは、弟ではないからだ。謎が全て解けた。
・チーチャンらしき男性との別れ
4人になるとチーチャンらしき男性(名前はまだわからない)は、急に静かになる。愛嬌のある大男はお茶目な表情でこちらに目配りをする。チャーミングでとてもいい時間を過ごした。ランジャンによると、このカフェはスターバックス並みに高いわりに、スターバックスよりも美味しくないと教えてくれる。チーチャンらしき男性とはここでお別れした。最後に握手し、写真撮影をし、Facebookで申請してねとお願いをする。いつかまたどこかで会えたらいいなと、きっと1年後2年後には日本語がもっと上手になって、そのときにはお互いでたくさんの思い出話ができると思う。