今、巷ではパクチー好きの人が増殖中。
彼らを「パクチスト」と呼ぶそうです(パクチストというだけだとちょっとピンと来ないので補足が必要そうです)。さて、読売新聞や産経新聞では、この夏にパクチーに関する記事を掲載しています。新聞掲載されることで、さらにパクチーの裾野が拡大されそうですね。
<パクチー商品:読売新聞・産経新聞掲載の商品まとめ>
・クリーミーパクチーソース(SB食品)
・パクチードレッシング(ヤマモリ)
・オリジナルパクチーチャーハン(キャラメル珈琲)
・パクチーチップス(味源)
・ビラブドアジア(タマノイ酢)
・スパイスキッチン(日清食品)
【読売新聞】夏彩るパクチー風味…手軽な加工食品も登場
夏彩るパクチー風味…手軽な加工食品も登場 : 大手小町 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
アジア各国のエスニック料理が浸透するにつれて人気が高まっているハーブの一種「パクチー」。独特の風味に根強いファンが多く、最近では家庭でも手軽にパクチーの風味が楽しめる加工食品が登場している。
◇独特の香り
パクチーは、青臭く苦みのある味わいと独特の香りが特徴で、好みの分かれる食材である一方、女性を中心に熱心な愛好家も多い。
一般社団法人日本エスニック協会アンバサダーでフードアナリストの伊能すみ子さんは「東南アジアではトムヤムクンなどスープに薬味として使ったり、ソースに入れたりと様々な料理に使われる」と説明する。
東京ではパクチー料理の専門店が登場し、和食でも炊き込みご飯などパクチーを使ったメニューを提供する店が増えているという。生鮮ハーブの販売を手がけるエスビー食品は、パクチー人気について「国内でエスニック料理が定着するとともに、アジアを訪れる旅行者も増え、食べる機会が多くなったことでファンになる層が広がったのでは」(広報)とみている。
健康的な食材としても注目される。総合情報サイト「オールアバウト」のガイドで管理栄養士の小沼明美さんは「ビタミンB群など栄養素が豊富で、消化促進や疲労回復につながる成分を含む。夏バテが気になる今の時期にお勧め」と話す。こうしたニーズを取り込もうと、食品メーカー各社は家庭で手軽にパクチーを味わえる加工食品を相次いで投入してきた。
◇家庭でも
加工食品は、パクチー愛好家向けに風味を強調する工夫をした商品が多い。
エスビー食品が2月に発売した「クリーミーパクチーソース」(税込み希望小売価格324円)は、パクチーを使った滑らかなクリーム状のソース。レモン果汁や魚醤
ぎょしょうを加えて爽やかな味わいに仕上げた。揚げ物などにもよく合うという。
ヤマモリが1月に発売した「パクチードレッシング」(同410円)は、パクチーの葉を刻んだチップと香り成分を抽出したオイルを配合したドレッシング。サラダにかけると、生のパクチーを食べているような味わいが楽しめる。
冷凍食品も登場した。コーヒーや輸入食品を扱う小売店「カルディコーヒーファーム」を展開するキャメル珈琲が7月に発売した「オリジナル パクチーチャーハン」(税込み226円)は、蒸し鶏やタケノコを具材に使い、パクチーで香り付けをしたチャーハン。電子レンジで簡単に調理でき好みに応じて別売りのパクチーペーストをかけられる。
味源が3月に発売した「パクチーチップス」(税込み希望小売価格378円)は、パクチーを油で揚げたチップスに、パクチー風味のパウダーを絡めた。
◇ハーブで2位
家庭でもパクチーを味わいたいというニーズは高まる一方だ。エスビー食品によると、同社が扱うパクチーの2015年度の売り上げは09年度から3倍近くに伸び、ハーブの中ではバジルに次ぐ人気だ。
日本エスニック協会が昨年2月に首都圏で20歳代後半~30歳代の女性約530人に実施した調査では、4割近くがパクチーを「好き」と回答。このうち、約半数が「自宅でパクチーを使って料理をする」と答えた。加工食品も、さらに種類が増えていきそうだ。(大郷秀爾)
【産経新聞】タイ料理が火付け役、パクチー使ったパスタソースやカレーも登場
【ビジネスの裏側】中国パセリに熱狂する人々 タイ料理が火付け役、パクチー使ったパスタソースやカレーも登場(1/3ページ) - 産経WEST
独特な風味のため少し前までは苦手な人も多かった香菜のパクチーが注目を集めている。タイ料理などエスニック食ブームがきっかけとなり、「パクチスト」と呼ばれる熱狂的ファンを狙ったパクチー料理の専門店もできている。さらにパクチーを使った調味料やインスタント食品も続々と登場。レシピ本やパクチーの家庭栽培キットも発売されるなど、家庭でエスニック料理の味を楽しむ「うちパク」需要も高まっている。(田村慶子)
●人気のきっかけはタイにあり…
パクチー(英語名・コリアンダー)はセリ科の一年草で、中国パセリなどとも呼ばれ、タイ料理や中華料理、インド料理などでよく用いられる。葉はハーブや葉菜として、果実はスパイスとして使われ、煮込み料理などでは茎や根も使用されるという。
和食に使われることがないため日本ではなじみが薄かったが、近年のエスニック食ブームでにわかに注目を集めるようになった。平成19年には東京・世田谷に世界初のパクチー料理専門店「パクチーハウス東京」がオープン、その後も首都圏を中心にパクチーを使う外食店が増えている。
関西では26年秋に初めての専門店「GoGoパクチー」(大阪市中央区)がオープンし、その人気に目をつけたホテルも冷めんやカクテルにパクチーを使ったメニューを展開。ハイアットリージェンシー大阪(大阪市住之江区)は今年、タイ料理のフェアを期間限定で開催し「トムヤムクンなどパクチーを生かした料理が女性客たちの人気を呼んだ」(広報担当者)。
日本でのパクチー人気に火をつけたのは、間違いなくタイ料理だろう。タイにはパクチーに加え、日本の魚醤やみそに似たナンプラー、タオチオなどの基礎調味料が豊富にあり、格安航空会社(LCC)の路線拡大などでタイを訪れて現地の料理を楽しむ日本人も増えてきた。ある大手旅行会社は「海外旅行先の中でもタイは食自体が旅の目的にもなっている」と指摘。こうした背景から、パクチーの注目度も増したのかもしれない。
●「うちで手軽に」と、食品メーカーも新商品続々
最近では「パクチスト」と称し、パクチーファンを自任する人も多い。その中心は美容・健康意識の高い女性たちだ。パクチーにはβカロテンやビタミンB、C、Eといった栄養素が豊富なうえ、体内に蓄積された有害毒素を排出するデトックス効果があるともいわれているためだ。
「外食店にとどまらず内食需要も旺盛だ」と話すのはタマノイ酢広報担当の高嶋智子さん。パクチー料理のレシピ本や、雑貨店などでパクチーの家庭栽培キットも続々と登場している。「外食店でパクチーを楽しむ“外パク”に対し、家庭で楽しむ“うちパク”なる造語も広がっている」と説明する。
タマノイ酢は9月、家庭で手軽にタイ風のあんかけ料理が作れる調味料「ビラブドアジア」を全国のスーパーなどで発売する。売り上げを伸ばせばさらに新商品を投入し、エスニック調味料のシリーズ展開も図りたい考えだ。
今回の商品はトウガラシなど4種のスパイスにパクチーを加えた黒酢あんで、いためた野菜や肉にからめて簡単に調理できる。パクチー好きの女性や、子供にも好まれやすいピンクのパッケージにしたという。高嶋さんは「日本で60年以上を経て老若男女が食べるようになったイタリアのパスタのように、一般家庭に浸透してほしい」と期待を込める。
一方、エスビー食品は生パクチーの出荷量が平成21年から5年間で約2・5倍に拡大。今年4~9月の上半期も前年同期比3割増の出荷量を見込む。今年はパクチーを使ったパスタソースやカレーなど7種の新商品を発売し、関連商品の拡販にも乗り出している。
また日清食品も8月、エスニックのインスタントスープ「スパイスキッチン」シリーズを、より本場の味に近づけるなどリニューアルして発売。全3種類にパクチーを使っており、「エスニック食ブームを取り込みたい」(広報担当者)と鼻息も荒い。