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【旋風起こす】部員10人の野球部「不来方」がセンバツ出場。高校名の読み方「こずかた」に大注目だ!!

【目次】旋風を巻き起こした部員10名の不来方

【旋風起こす】部員10人の野球部「不来方」がセンバツ出場。

16秋大会、たった部員10人の不来方(こずかた)が初の岩手県大会決勝へ進出を決めるなどし、大旋風を巻き起こしました。春のセンバツ甲子園に「21世紀枠」で選出され、いよいよ甲子園出場。大注目の不来方の戦歴を振り返ります。

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【読み方】不来方??

読み方は「こずかた」。

Wikipediaによると、不来方(こずかた)は、現在の岩手県盛岡市を指し示す言葉だそうです。また「不来方」は、少なくとも570年の間存在する由緒ある名であることから、盛岡の雅称(風流な呼び方)として使われることが多いそう。 

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【16秋の戦歴】不来方と盛岡大付が決勝へ 秋季高校野球県大会(岩手日報)

第69回秋季東北地区高校野球県大会第6日は21日、盛岡市の県営球場で、準決勝2試合を行い、不来方が初の、盛岡大付が2年連続17度目の東北大会進出を決めた。不来方は延長十回2死三塁から菊池勇輝(2年)の右中間二塁打で5-4と勝ち越し、さらに暴投で加点。6-4で花巻農を破った。

大会最終日22日の決勝は盛岡大付-不来方の盛岡地区対決。盛岡大付は連覇、不来方は初優勝を懸ける。

選手10人の不来方が打撃のチームカラーを前面に出し、初の東北大会切符を手にした。延長十回は四球と犠打、一ゴロで2死三塁とし、菊池勇輝(2年)の右中間二塁打で勝ち越しを決めた。三盗も決め、暴投で自らも生還した菊池勇は「人数がいなくても勝てるということを示せた」と達成感に浸った。

相手左腕は右打者の内角に食い込む直球が武器。4打席凡退し「内角は詰まるので振るなら外。後ろにつなごう」と4球ファウルで粘り、狙い通りの外角球をたたいた。

「自分たちの持ち味は打撃。チームの色を見つけることができたのは大きい」と菊池勇。

新チームは人数が少ないため、全てを鍛えることは難しいと判断し、打撃力強化に特化した。1人も欠けられない状況で、「何があってもやるしかない」と全員に責任感が芽生えたことで力をつけた。小比類巻圭汰主将(2年)の力投を確実な守備で支え、集中打で得点する必勝パターンが確立した。

「試合ごとに強くなっている。ここまでくるチームと思っていなかった。不思議でしょうがない」と小山健人監督も目を丸くする成長ぶりだ。次戦は夏4回戦で敗れた盛岡大付。「打てないと勝てない」とチームカラーを選択するきっかけとなった相手だ。小比類巻主将は「いつも通り打ち勝ちたい」と一気に頂点を目指す。

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【16秋の東北大会】不来方旋風だ 部員10人で目指す初の東北大会(日刊スポーツ)

<高校野球秋季岩手大会:不来方7-1盛岡市立>

部員10人の不来方(こずかた)が盛岡市立を7-1で下し、88年の学校創立以来初の秋4強入りを果たした。エースで4番の小比類巻圭汰主将(2年)が0-1の6回に逆転2点適時打を放つと、投げても9回4安打3奪三振1失点で完投した。「今までベスト4に入ったことがなかったので、うれしさが出た。10人でも野球はできるし、実際ここまで勝ってきている。なんの支障もない。人数は関係ない」と胸を張った。

発想を転換した。部員10人で行う守備練習よりも、打撃練習に特化することでチームの強みを伸ばした。今夏は3メートル前から投げる打撃投手2人にマシン1台を加えた3カ所でひたすら打ち込み、平日の約2時間の練習ではほぼ打撃にあてた。6回に逆転左越え適時打を放った小比類巻は「打たないと勝てない。自分たちが一番バットを振ってきた。やってきたことに間違いはなかった」と夏の成果を強調した。

春秋通じて初の東北大会出場に王手をかけた。今秋、地区大会から5戦連続の41回完投した小比類巻は、同じく今秋61回を1人で投げた盛岡市立・高橋に投げ勝った。21日の準決勝では花巻農と激突する。大黒柱の小比類巻は「練習試合でよくやる相手。最後まであきらめないで、自分のスイングをしていきたい」と意気込んだ。10人の力で引き起こした「不来方旋風」はまだまだ続く。

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甲子園練習に史上初・不来方の女子マネ3人が参加。

選抜甲子園での事前練習が3月14日にスタートし、岩手代表の21世紀枠「不来方(こずかた)」の女子マネージャー3名が、史上初の大会規定に基づき、甲子園のグラウンドで練習補助を行いました。

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史上初の女子マネ練習、不来方3名のコメント

女子マネジャー(左から)越戸あかり、斉藤有香、川崎日菜。

女子マネ3人は、昨年3月に入学と同時に野球部に入部しました。

  • 越戸さん「緊張したが、選手たちが楽しそうに練習をいていたので私もうれしい」と振り返った。「昨日の夜はよく眠れたけれど、今朝ご飯を食べる時は胸が苦しくなった」
  • 斉藤さん「うちのような少人数の学校だと、練習にも女子マネの力が必要だと思う。選手が野球に専念できるよう、マネジャーの仕事も大事」
  • 越戸さん「部員数が少ないので、マネジャーが練習に入らないといけないことがある。少しでも力になればいいなと思った。(甲子園練習は)一生記憶に残る、素晴らしい時間でした

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センバツ直前の練習試合:強いぞ不来方、「東邦」から214安打

結果:練習試合 東邦117不来方 312

過去にセンバツで4度の優勝を誇る名門・東邦相手に、不来方の2番桜井琉太郎内野手(3年)と3番菊池康太捕手(3年)がともに2ラン。冬場はチームとして練習の合間に1合の白飯を補食に取り入れ、体重増。

菊池康は、昨秋から5キロ増の73キロまで増量。練習試合2戦連発弾を放ち、10打数5安打4打点2本塁打と大当たり。2本目を放ったのは、この冬で6キロ増量して74キロになった桜井。130キロに設定された打撃マシンをひたすら打ち込んできました。

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センバツ開会式では最も大きな拍手が甲子園ファンから

開会式の入場行進では、甲子園のスタンドから最も大きな拍手が起こりました。主将の小比類巻圭汰投手(3年)は「(拍手は)聞こえました。期待してもらっていると思うし、試合で感謝の気持ちを伝えられればいいかなと思う」とコメントしています。

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不来方の竹内さんが「君が代」独唱。

センバツの開会式では、昨年の全日本学生音楽コンクール全国大会声楽部門で1位に輝き、不来方を今月1日に卒業した竹内菜緒さんが『君が代』を独唱。

「私の歌で岩手の人たちに元気を与えたかった」と、持ち前の伸びやかな声で歌いきった。大きな拍手を浴び「緊張せずに歌えた」。

野球部に対しては「少人数だけど、みんなが輝いて見える。悔いの残らないようなプレーをしてほしい」とコメントしています。

プラカードを持って、甲子園の土を踏んだ女子マネジャー越戸あかりさん(2年)は、滝沢・鵜飼小、4年の担任が竹内さんの母親だったこともあり「世間は狭いと思った。甲子園で聞く君が代は違った」とコメント。

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不来方の初戦は「静岡」、静岡の栗林俊輔監督と不来方の小山健人監督の対談

チームの状態は。

  • 栗林監督「練習試合の数はそれほど多くないが、順調に仕上がっている。本番のイメージをしっかりつくり、いい準備をしたい」
  • 小山監督「(選手10人のため)練習試合では相手チームに投手を借りるなど協力してもらってきた。けがもなくここまで来られた」

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お互いの印象は。

  • 栗林監督「少人数だが東北大会に出場した力のあるチーム。バッテリーを軸にまとまりがあり、打撃も思い切りの良さがある」
  • 小山監督「投手を中心に守備力があり、隙がない。池谷君は好投手で(攻略は)簡単ではないと思うが、結果に関係なくしっかりバットを振っていく」

理想的な試合展開と鍵を握る選手は。

  • 栗林監督「投手がしっかり投げてしっかり守る。ミスが出たり思うようにならないこともあると思うが、落ち着いて粘り強く戦う」
  • 小山監督「(主戦で4番の)小比類巻中心のチーム。打線も振れているので、点数が入れば勢いづくと思う」

意気込みを。

  • 栗林監督「(不来方と同じ)公立校として選手は文武両道に励んできた。互いの良さを発揮した試合になればいいと思う」
  • 小山監督「自分たちのテーマは『楽しくやる』。伝統のあるチームに少しでも食い下がれるようにしたい」

笑顔忘れない野球 不来方、部員10人で挑んだ甲子園(朝日新聞)

  21世紀枠の不来方(こずかた、岩手)は24日、第3試合で静岡に312で敗れた。10人の選手はバットを振りぬき、笑顔を忘れなかった。そして甲子園を満喫した。

 一回表、2番の桜井琉太郎君(3年)がチーム初安打を放つ。「人生で忘れられない一打です」。2死となり、主将で4番の小比類巻圭汰(こひるいまきけいた)君(3年)が「自分のスイングができた」と強打。打球は中堅手の頭を越え、適時二塁打となり、球場がどよめいた。

 試合後、小山(おやま)健人(けんと)監督(30)は「楽しく積極的にバットを振る目標を体現してくれた」と話した。

 新チームが発足した昨年8月、小山監督は「やばいなあ」と思った。3年生13人が引退して部員は10人になった。不来方のある矢巾(やはば)町は盛岡市に隣接するベッドタウン。決して過疎のチームではなく、全校生徒も約800人。だが、たまたま部員が少なかった。

 走者を置いたノックなど、実戦的な守備練習などをあきらめるしかなかった。そこで考えた。「できないことは、できない」。守備強化が難しいなら、打撃を強化しよう。「失点を減らせる守備より、打撃で得点を増やせば勝ちにつながる」と思うようにした。1人当たり100球の打撃練習が200球に増えたと考えることもできた。

 選手たちは最初、半信半疑だった。レフトを守る菅原岳人君(3年)は「本当に大丈夫かなと思った」とふりかえる。だが、効果はたちまち表れた。昨秋の県大会は過去最高の準優勝。5試合で計26得点、うち3試合で2桁安打の打撃が原動力になった。

 練習中、小山監督が声を荒らげることもめったにない。「常に競い合う大人数のチームに比べてモチベーションを保ちづらい。ほめて楽しくやるのが大事」と話す。

 そして迎えた甲子園。チームは甲子園の常連校から9安打を記録。8回に安打を放った1番の鷹觜(たかのはし)零志君(2年)は「プレッシャーがかかる場面でも緊張しないから実力を出しやすい」と笑う。守備にはミスもあったが、小山監督は「アウトをとれたらラッキーと思っていた。楽しむ野球は出来た」と語った。

 試合中、三塁コーチは先発メンバーが交代で務めた。九回、それまで一塁コーチを務めていた背番号10の斉藤圭汰君(2年)が代打で登場。外野に打ち上げたが、「みんなから『でかいのを狙え』と言われて張り切りました」と笑顔を忘れなかった。小比類巻君は「僕らの絆は強い。10人で戦えたことは誇りです」と力強く話した。(渡辺朔)