西加奈子の新刊「i」(アイ)が発売開始
あの「明石家さんま」も大ファンの西加奈子さん。西加奈子さんの新作「i (アイ)」が11月30日に発売開始。テレビ朝日のアメトーーク人気企画「読書芸人」企画第3弾では、ピース又吉が「2016年の読書芸人大賞」として、西加奈子さんの「まく子」を推薦。そんな又吉が今回、新作「i(アイ)」の帯を書いています。
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本の帯は「ピース又吉」「中村文則」が担当
「残酷な現実に対抗する力を、この優しくて強靭な物語が与えてくれました。」
「読み終わった後も、ずっと感動に浸っていました。なんてすごいんだろう。この小説は、この世界に絶対に存在しなければならない。」
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コンビニ人間(芥川賞)の作者「村田沙耶香」のコメント
「安全な場所から世界を想う。いつも、どこかでそのことを恥じていた。けれど、私は主人公ほどまっすぐに、真摯に、恥じたことはなかった。痛みや苦しみを、見えない世界の分まで拡張すること。この本の叫びは、私も苦しんでいいのだと、この苦しみを信じていいのだと教えてくれる。これから先、ずっとこの本を想いながら、自分の人生の外にある痛みに、必死に手を伸ばし続けるのだと思う」
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【参考】又吉が選ぶ「読者芸人大賞2016」(2冊)
又吉が選んだ本は、(1)尾崎世界観 祐介(2)西加奈子 まく子 の二作品。
尾崎世界観 祐介
スーパーでアルバイトをしながら、いつの日かスポットライトを浴びる夢を見る売れないバンドマン。ライブをしても客は数名、メンバーの結束もバラバラ。恋をした相手はピンサロ嬢。どうでもいいセックスや些細な暴力。逆走の果てにみつけた物は……。人気ロックバンド・クリープハイプの尾崎世界観による、「祐介」が「世界観」になるまでを描いた渾身の初小説。たったひとりのあなたを救う物語。
西加奈子 まく子
小さな温泉街に住む小学五年生の「ぼく」は、子どもと大人の狭間にいた。ぼくは、猛
スピードで「大人」になっていく女子たちが恐ろしかった。そして、否応なしに変わっていく自分の身体に抗おうとしていた。そんなとき、コズエがやってきたのだ。コズエはとても変だけれど、とてもきれいで、何かになろうとしていなくて、そのままできちんと足りている、そんな感じがした。そして、コズエは「まく」ことが大好きだった。小石、木の実、ホースから流れ出る水、なんだってまきちらした。そして彼女には、秘密があった。彼女の口からその秘密が語られるとき、私たちは思いもかけない大きな優しさに包まれる。信じること、与えること、受け入れること、変わっていくこと、そして死ぬこと……。この世界が、そしてそこで生きる人たちが、きっとずっと愛おしくなる。